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【感想】『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』【ネタバレなし】

週末に 『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』を観てきたので、感想を綴る。ネタバレはなしです。

 

It Chapter Two (Original Motion Picture Soundtrack)

映画のあらすじ

あらすじをザッと書くとこんな感じ。

 

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“それ”との戦いから27年後、ルーザーズの子ども達はマイクを除いて、故郷の町デリーを離れ、それぞれの暮らしを送っていた。

とある夜、デリーでは祭りが開催されていた。そこで男性のバラバラ死体が発見される。

現場に駆けつけたマイクは残されたメッセージから”それ”が復活したことを確信し、誓いを果たすためかつての仲間に電話をかける……。

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感想

前作に引き続きビックリすることには、事欠かない映画だった。見事に「くるだろ!絶対なんかくるだろ!」の期待を裏切らないタイミングで驚かせてくるにもかかわらず、身体はビクッとしてしまうのが、悲しいところである。

 

ただ怖さという意味では、前作の方が怖かったように感じた。

 

なぜならホラーのテイストして、モンスターホラー的な要素の方が強かったからだ。

 

得体の知れない不気味な雰囲気が漂っていた前回に比べると、まんま造形がグロくてキモい化物が実体的に動き回る方が、なんとなく現実味がない。

 

一作目でもモンスターホラー的な傾向はなくはなかったが、今回はより顕著だった。(だからこそ元々ホラーが苦手なワタシでも観られたのかもしれないが)

 

中合間に出てくるモンスターがあまりにもキモいので、特に変身していないペニー・ワイズが単体で出てくるシーンなんか、もはや可愛く見えてくる。出てくるたび、思わず笑みがこぼれた。自分の中で完全キャラ化されている。

 

まだ観てない方は是非劇場に足を運びペニー・ワイズを愛でましょう。

 

 

本作は作中全ての謎が明かされると予告でも銘打っており、そんなペニーちゃんの起源についても触れられている。

 

TV版のオチを聞いていたので、そこまで期待していなかったし、実際まぁこんなもんだろうという感じだった。

 

もう少し練りようがあった気もするし、練り方によってはより化けた作品になった気もするが、原作者からすればペニーの正体は作品の本質じゃないのだろう。

 

浦沢直樹の『20世記少年』に出てくる「ともだち」を思い出しましたよ。
(そういえば『20世記少年』と『IT』ってかなり通ずるものがある。浦沢直樹は影響を受けてるのだろうか)

 

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キャストのチョイスはかなりグッドだった。大人になったルーザーズの役者さんは子ども時代の姿にとても似ており、作中の時の流れを違和感なく伝えてくれる。特にスタンリーなんかは、マジで27年後から来たんじゃないかと思うくらいだ。この手のキャスティングって似た人を探してくるの結構大変そうだ。

 

総括

27年って結構長いですよね。ワタシは27年前ってなると物心すらついていない歳になってしまうのだが、10年前のことでも最早ほとんど覚えていないのに27年前なんか絶対に覚えていない気がする。

 

本作の監督アンディ・ムスキエティは恐怖の正体=過去のトラウマや経験として、その具体的なエピソードを盛り込むことを意識したようだが、27年も経ったら忘れられそうな気もすると楽観的には思えてしまう。

 

多分そんな風に思えるのは、自分が特にトラウマを抱えてないからなのだろう。

 

若干構成が雑なところもあったものの、同窓会的に子供時代を懐古するシーンや大人になっても仲間との絆を大切にしようとするルーザーズの姿に胸が熱くなりつつ、ホラー映画としてのスリルも楽しめる作品だった。

 

個人的には青春モノとしては前作のほうが好きだが、前作を観ている方は本作も観てまず損はないだろう。

 

余談

本作に登場するモンスターの中で、某漫☆画家の某キャラにめちゃくちゃ似てるやつが出てくる。観た人は絶対「あ!コレw」ってなったと思う。

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