結局ネットに繋がろうが「アウトプット」は自分との戦い
いつも読ませてもらっているブログ『ジゴワットレポート』さんで、ネットで文章を書く人向けのオススメ記事が紹介されていた。
『ジゴワットレポート 』を運営されている結騎 了さんは、とてもテキストにこだわりを持つ方で、ワタシも常々ああいう風に記事を書けたらなぁと思っている。
そんな結騎 了が何度も目を通してしまうテキストが紹介されてるということで、読まない手はない。
一通り目を通して、いちばん刺さったのは以下の記事。
id:kiriminさんの『アウトプットの結果はだいたい期待通りには返ってこない』。
「アウトプット」。このキーワードは2019のワタシの中のテーマだったと言える。
ブログ名を今の『無機質にアウトプット』に変えたのも今年だし、仕事でも趣味でも、なにかとに「どういったアウトプットにつながるか?つなげていくか?」を意識するようになった。
なぜ意識するようになったのか?と聞かれると理由は大きく2つ。
- 成毛眞『黄金のアウトプット』を読んで感銘を受けたから
- いくらインプットしたところで、アウトプットしないと結構虚しいことを改めて痛感したから
1.についてはそのままで、読んだ本が良かった。このブログでも紹介しようと思いつつもまとめてないが、自分の中に「アウトプット」というキーワードが染みついたのは、この本の影響がでかい。新ブログ名に「アウトプット」と入れたのも、この本を意識してだ。
(148)黄金のアウトプット術: インプットした情報を「お金」に変える (ポプラ新書 な 9-1)
- 作者: 成毛眞
- 出版社/メーカー: ポプラ社
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1.によってアウトプットを意識すると、自分がいかにインプットばっかりで何もアウトプットできてないことを自覚し、感じたのが2.だ。
正確には薄々感じてはいたものの、目を背けていたというのが正しい。だってインプットって気持ちイイじゃないですか。インプットする方がアウトプットするより圧倒的にラクだし。
元々勉強することが苦じゃないワタシは、何か新しい知識を学ぶことに快楽を感じる。そこには優越感とか満足感とかたっぷりあるのだが、その結果、なにかを残せたかっていうと目を伏せるしかない。
でも「やっぱりこのままじゃダメなんだ!」と思うようになり、今年は自分の中で「アウトプット」をテーマにした。
学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)
- 作者: 樺沢紫苑
- 出版社/メーカー: サンクチュアリ出版
- 発売日: 2018/08/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最近巷でもタイトルに「アウトプット」と付くビジネス書が大量に出版されていることから、自分のテーマと世間のトレンドが図らずとも噛み合ってたんだなぁとしみじみ思う。
冗談。これは完全に自己意識過剰な解釈の仕方で、実際は「アウトプット」のトレンドはここ数年前から続いていると思う。
もはやビジネス書中毒とも言えるワタシは、暇さえあれば書店に足を運びビジネス書コーナーを眺めていたので、無意識に「これからはアウトプットだ!」的な出版業界の恣意的な流行を刷り込まれててもおかしくない。
さて、そんなワタシにとってid:kiriminさんのアウトプットに関する記事はかなり刺さりまくりで、頷きとともにグッと拳を握りしめる箇所がいくつかあった。
そんな中で、特に以下の文章にはガツンとやられた。
アウトプットの内容を試行錯誤する
とはいえ、がむしゃらにアウトプットを続ければいいかと言えばそういうわけでもない。(もちろん好きでストイックにやっている場合は何も問題ない)
アウトプットによって良い結果が得られている人をよく観察して、違いは何なのか、自分のアウトプットのあまり良くなかった点はどこだったのか、というのを常に考え、色々な方法を試してみるといい。
また、他人を研究するだけではなく、自分のアウトプットの中で結果の良かったものとそうでもなかったものの違いを分析してみるのもいいかもしれない。
なぜやられたか。それはワタシの完全なるルサンチマン思考から説明しなければならない。以降では、「ワタシのアウトプット=ブログに文章を書くこと」という前提で書かせてもらっている。
「ネット上で誰でも評論家になれる時代」、「誰でも発信ができて、世界中の人に簡単に成果物見てもらえる時代」的なことがよく言われる。そしてアウトプットを焚きつけるビジネス書ではだいたいこう続く。
「だから最初から完璧を目指さず、恐れずどんどんアウトプットしろ!そんでもってどんどん評価してもらって、フィードバックしてもらって、アウトプットの質を高めればいいんだ!」
要は、アウトプットに関していわゆるPDCAサイクルが回しやすい世の中になってきてるよ。だからみんなアウトプットしまくって、サイクルをガンガン回せばいいんだよ。ってことだ。
果たしてそうだろうか?ワタシは正直そうは思っていなかった。(今も思ってないが)
今のネットの仕組み上アウトプットに評価やフィードバックが返ってくることなんて、ほとんどない。返ってくるのは「イイね」的なワンクリックのリアクションだ。
「イイね」だけだと結局何が良かったのか、読み手がどう感じたかは全くわからない。だから、結局PDCA的に分析しようにも、外部からの反応からは分析しようがない。
「コレコレのこの部分が共感しました」「記事の中の〇〇の部分はよくわかりませんでした」
こんな風に肯定的でも、否定的でもいいから言葉になったフィードバックがほしい!せっかく文章を書くのだから、たくさんの人に読まれたいし、ワタシの文章から何か思ってほしい。そして、それを言葉にしてほしい!
強くそう思っている。
でも実際は、それだけの評価・フィードバックが貰えるのはある程度の知名度やファンがついた発信者(ブロガーさん)だけだ。
「そもそも、なぜにどこの馬の骨ともわからんキミの文章をちゃんと読んで、添削してあげなければいけないんだ?」
おっしゃるとおり。もちろん内心はわかってます。わかってるからこそid:kiriminさんの記事にガツンとやられたわけです。
①期待するようなフィードバックが貰えない→②試行錯誤できない→③質があがらない→④モチベーションが下がる→⑤アウトプット自体やめたくなる
この負の連鎖を断ち切るためには、鎖でつながるどこかの要素をプラスに転じさせなければいけない。
ワタシは「⑤アウトプット自体やめたくなる」というのを「継続する」ことでかろうじてプラスに変えているのが現状だった。
id:kiriminさんはもちろん「継続する」ことも大事とおっしゃってるが、①の試行錯誤の部分を決して外部要因に委ねていない。
「フィードバック貰えないから試行錯誤できない」ではなく、「自らうまくいっている人のアウトプットを研究し、自分のものと比較して自分で自分にフィードバックしろ」と言っている。
ここにはグウの音も出なかったし、そのとおりだと思った。ちなみに記事を読んでいただければわかると思いますが、id:kiriminさんはワタシのような卑屈くんを断じるように強く主張しているわけでまったくない。流れるように「アウトプットに対する姿勢」として書かれている。
目を背けていた気持ちをサラッと言語化されて中々ショックだった。
今でもワタシは「誰でも簡単にアウトプットを評価してもらえる時代」というの論調に納得行かないし、アウトプットはめちゃくちゃ大変。継続するのはもっと大変だと思う。
つまり「適切なフィードバックがないから、質も上がらんのや!」の気持ちは未だにある。正直。
でもその気持ちに甘んじて、今までと同じ行動をしていたらそれまで。気持ちは気持ち。アクションは別でいきたい。