無機質にアウトプット

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【感想・ネタバレあり】映画『ジュラシック・ワールド』

 先週の金曜ロードショーが『ジュラシック・ワールド/炎の王国』であり、録画していたモノを観始めたのだが、やはり続きモノということでイマイチ入りが悪い。ということで前作に当たる『ジュラシック・ワールド』から鑑賞することにした。

  

 ちなみに、わたしの本シリーズ、すなわちそもそもの原点となる『ジュラシック・パーク』3作品に対する背景知識は、「一通り観ているはずだがほとんど覚えていない」というところが正直なところだ。

 

 1作目は何回か観ているのでうろ覚えなのだが、2作目、3作目はほとんど記憶がない。どの作品のモノだったか曖昧なシーンも多々ある。女の子がすばしっこいトカゲ型の恐竜を冷蔵庫に閉じ込めるのって1だっけ?2だっけ?そんなレベルである。

 

 と、だいぶ意識の低い視聴者だったわけだが、Ⅲから約14年ぶりの新作である『ジュラシック・ワールド』はそれでも十分に楽しめる作品だった。 

ジュラシック・ワールド (字幕版)

ジュラシック・ワールド (字幕版)

  • 発売日: 2015/12/18
  • メディア: Prime Video
 

あらすじ 

 

 パークは島ひとつを貸し切った巨大アミューズメント規模に。でも起きるトラブルは変わらず。

 

感想

 ここ最近図らずとも『ランペイジ 巨獣大乱闘』、『キングコング: 髑髏島の巨神』といった巨大生物と人間が時には心を通わせ、時にはその恐怖に圧倒される〜みたいな作品を観ることが多かった。(図らずとも2作ともまだ感想をかけてないのですが、他意はないです……)

 

ランペイジ 巨獣大乱闘(字幕版)

ランペイジ 巨獣大乱闘(字幕版)

  • 発売日: 2018/07/20
  • メディア: Prime Video
 
キングコング:髑髏島の巨神(字幕版)

キングコング:髑髏島の巨神(字幕版)

  • 発売日: 2017/05/29
  • メディア: Prime Video
 

 

 これらの作品には共通して、人間が猛獣や自然を支配・コントロールしようとする傲慢さを批判するメッセージが込められていると思っている。本作も例外ではなく、フィクションながらも「ああ。人間ってほんとにバカだなぁ」とため息がでる。というか、愚かすぎて、もはや愛着すらも湧いてくる。

 

 いくら科学が進歩しようが、高度な武器を持とうが、所詮人間を単体の生物として見た場合、爪もない、牙もない、大して運動能力も高くない、つまるところ毛の少ない運動音痴な猿なのだから、恐竜に勝てるわけがない。

 

 こんな風にえらそうなことを書いているが、これはわたしがこの映画から感じたというより、この映画が観る側にそう感じるよううまく作られている、と思うべきだろう。

 

 観終えたあとに人類の愚かさと無力さ、恐竜の恐怖と偉大さ、そして得るべき教訓をいいバランスで感じさせてくれる映画だった。

 

 昨今、過去の名作の続編が出たり、リブート作品が多く作られる傾向にあるが、本作は世界観を壊すことなく、かなりうまくいってるほうじゃないのだろうか。発煙筒を持ってT-REXを誘導するシーンなんかは1作目のオマージュだと思うのだが、そういった古参ファン向けの遊びも多い気がした。

 

 遺伝子工学によって人工的に"設計"された恐竜と戦うというのも、今の世の中だったら出てもおかしくない設定だが、シリーズとしては初だったのかな?

 

 設計された恐竜「インドミナス・レックス」のアマガエルの遺伝子による赤外線放出調整能力や、コウイカによる背景擬態能力はモンスター・パニックものとして魅力的な能力だったように思える。強いて言えば能力が活かされたのが登場時だけだったので、もっとキメラ生物としての見せ場があっても良かったかなと。

 

 最後に、本作で一番印象に残っているのが、ヒロインであるクレアの髪型があるシーンを境にガラッと変わるところである。あれだけのサラサラパッツンヘアーが途端にゆるふわウェーブになっていることに、誰も疑問を持たなかったのだろうか。あれもマスラニ社の誇るバイオテクノロジーが為せる早業なのだろうか。