無機質にアウトプット

読んだ本や観た映画の感想を書いていきます。

最近の映画で、今後語り継がれる"名シーン"ってなんでしょう?

先日、恥ずかしながら初めて『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を通しで鑑賞した。

この超有名どころを観てないにもかかわらず、やれ★5だの、あの映画は面白かっただの、イマイチだっただの、生意気にも映画を評価するような記事を書いていたことを、この場をお借りして深く謝罪したい。チコちゃんに叱られてしまう。

バック・トゥ・ザ・フューチャー (字幕版)

バック・トゥ・ザ・フューチャー (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

さて、本作は不朽の名作とされるだけあって、35年前の映画にもかかわらず、その面白さは確かなものだった。その感想はいずれ別記事で書くとして、観終わったあとにふと疑問が湧いたので、今回はその疑問についてつらつらと。

 

その疑問というのは「今の世代、またはこれから世代に語り継がれる"名シーン"ってどの作品のどのシーンになるんだろう」ってこと。

 

例えば、今回観た『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。1.21ジゴワットのエネルギーをデロリアンに流すために、ドクが時計台にぶら下がり嵐を待つラストは有名だ。観たことなかったわたしでも、このシーンはなぜか知ってた。

 

あとは、まだ観てないけど『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』でスケボー(ホバーボード)が浮くシーンや靴紐が勝手に調整されるスニーカーのシーンとか、この辺も本編観たこと無いけど知ってるって人は多いのではないだろうか。

 

他にも『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』でダース・ベイダーがルークに正体を明かすシーン、『ターミネーター2』でT-800が親指を立てながらマグマに沈んでいくシーン。挙げだしたらキリがないけれど、この辺て別にすごい映画好きじゃなくてもどっかで観たことあるとか、知ってるって場面ばっかりだと思う。

ターミネーター 2 (字幕版)

ターミネーター 2 (字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

強調したいのは今挙げた作品は全部わたしが生まれる前の作品だってこと。(『ターミネーター2』は正確には生まれてたけど、まだ文字も読めない年齢。)だから、リアルタイムで観たことある作品なんて1つもなくて、それでも金曜ロードショーとかアニメやコントのパロディとか、何かしら目にしてきた"名シーン"ばかり。

 

まぁ上記に挙げた生まれる前の作品ばかりっていうのは、ちょっと恣意的で、物心ついた後にも流行った映画シーンはいっぱいあった。例えば『タイタニック』の船上のシーンや『マトリックス』の弾丸を避けるシーンとかね。『タイタニック』なんて小学校の学芸会でパロディするくらいだったから、その流行り具合、認知度たるや本物だったと思う。

 

何が言いたいかというと、最近の映画でここまで語り継がれる"名シーン"ってあるのかな?ってこと。最近ていうのはココ10年くらいを想定。わたしがリアルタイムで映画を映画館で観に行くようになってから。

 

正直わたしの感覚だと「なさそう」って言いたくなる。でもそれはわたしの偏見と視野の狭さが原因だと思うし、反論も殺到しそう。

 

だから、今の世代の映画好きが思う、ココ10年くらいリアルタイムで観た映画の中で35年後も語り継がれてて、そこまで映画好きじゃない人でも知ってるような"名シーン"ってどんなシーンなんだろうって純粋に疑問に思った次第である。

 

マトリックス (字幕版)

マトリックス (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

ちなみに、なんでわたしは「なさそう」って感じるのか?一つの理由として、映画の供給過多が要因だと思ってる。

 

今はネットの動画配信サービスが発達したおかげで、大量の映画をとても安価に観ることができる。だから観る側の時間キャパに対して、供給される映画作品が飽和してるのだ。そうなると、名作を何度も何度も観るっていうよりかは、消費的に大量の映画を観ることが多くなる。そうなると必然的に作品一つひとつへの重みは減ってしまう。

 

もう一つの理由が、昨今のリブート作品の多さだ。最近は過去の名作をリメイクしたり、続編を作ったりがやたら多い気がする。

 

悪いとは言わないし、続編が作られると嬉しい作品も中にはあるのだが、「原作がよかった」とか「元々のシリーズがやっぱ神だったよな」って懐古的感情を抱く人は少なからずいるわけで、そうなると結局は新作よりも元の作品がフォーカスされてしまう気がする。結果、新作の名シーンも元の作品の"名シーン"に食われてしまうと。

こんな話を最近はともに同じ映画を観ることが多い相方氏にしてみると、「でも、ディズニーは新作でも印象に残ってるの多いよ?」 と返ってきた。たしかに『アナ雪』とか『モアナ』とか、ちょっと遡るけど『ラプンツェル』とかは歌のシーンが幅広い世代にの記憶に残ってる気がする。さすがディズニー。やっぱ音楽との組み合わせって強いのね。

 

じゃあアニメが強いのかと考えると、ぱっと思い出したのは『君の名は』……ではなく、『サマーウォーズ』の「よろしくおねがいしまぁぁす!」のシーン。あれは確かに印象的な"名シーン"だったと思う。2009年の作品なので、ココ最近の作品ではないけれど。

サマーウォーズ

サマーウォーズ

  • 発売日: 2018/04/25
  • メディア: Prime Video
 

書いてて思ったのだが、結局わたしがここで論じている"名シーン"っていうのは、変な話モノマネしやすいシーンなんだろうなぁと。人前で話題になったときにパッと再現できる、そんな象徴的なシーンがずっと語り継がれるのかなと。でも『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の時計台のシーンなんかそうそうマネできないか。

 

疑問を持った結論を出せずに恐縮なのだが、話を戻せば今の映画好き世代にとっての"名シーン"って何?ってこと。ココ10年くらいの作品でパっと思いつくシーンがあったら教えてほしい。