ネスペに合格したので勉強方法をまとめておく【おすすめ参考書・問題集アリ】
10月に受けたネットワークスペシャリスト(以下、ネスペ)に合格しました!
#ネスペ 合格してたぁぁあああ!嬉しい!
— ありひと (@rihito_ymoymo) 2019年12月20日
合格ラインギリギリですが、「高度情報処理技術者試験」のなかでも難しいとされている資格なので、合格は純粋に嬉しい。
ということで、自身の振り返りも兼ねてオススメの勉強法を綴っておくことにする。
王道っちゃ王道だけどシンプルで再現性のあるやり方だと自負しており、日々の業務が忙しくて、思うように勉強できないって人に少しでも参考になればと思う。
筆者のバックグラウンド
前提としてわたしのバックグラウンドを記載しておく。この辺が気になる人も多いかと。
- 年齢:28歳(2019年12月現在)
- ネスペ受験回数:2回目
- 職業:SIer系企業のSE
3.に関して補足すると、元々インフラ基盤をスコープとするチームに所属していた。
どちらかというとマネジメントする立場なので、実際の設計や構築はパートナーさんにお願いしていたのだけれど、ネットワークに関して全くの素人ではないので、その前提で読み進めてもらいたい。
ちなみに2年前に応用情報技術者(以下、AP)に合格している特典で、今回も午前Ⅰは免除。本記事では午前Ⅱの勉強法から書いていく。
参考書で全体知識を網羅
徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書
まずは参考書を一通り読んで、全体的な知識の把握を図った。使った参考書はコレ↓↓↓
書店でパラパラとめくって、なんとなくコレに決定。有名どころということもあり、特段問題はなかった。
この手の全体知識網羅系の参考書は何冊か出ているので、書店で比べてみてピンときたのを選べばいいと思う。
マスタリングTCP/IP 入門編
もう一つ学習のために読んだのがコチラ↓↓↓
言わずと知れた名著中の名著。ネットワークエンジニアを志す物なら、必ず読めと言われてるバイブル的な一冊。
実は買おう買おうと思っていたところ、職場のネットワークにめちゃくちゃ強いパートナーさんがプレゼントしてくれた。やっぱり間違いない一冊なんだと、改めて実感。
実際読んでみると概念的な話だけではなく、歴史的な背景や規格の位置づけ、ネットワーク業界の変遷などにまで踏み込まれており、読み物としてもとても面白かった。見た目は堅そうだが意外とグイグイ読める。
「こういう世界でのスペシャリストとして、資格を取るんだぁ」とモチベーションアップにもつながった。おすすめ。
ちなみに今調べたら、今月に第6版も出ているみたい。今から買うならこっちがいいですね。
参考書は一回通しで読めばOK
上記2冊は一通り1回読めばOKだと思う。あとは問題を解くなかでわからない知識が出てきたら、辞書的に使う。
何度も繰り返し読めることに越したことはないけど、働いていたらそんなに時間ないと思いますし。
午前Ⅱ対策はひたすら過去問道場
コチラはAP受験のときも、大変お世話になったサイト。
午前Ⅱはこのサイトでひたすら過去問を解くだけでよい。それ用の問題集とかいらない。
わたしは行きの通勤は過去問道場をやると決めて、毎日取り組んだ。6年分をだいたい3回くらい回したかな。
1年あたりの問題数がそんなに多いわけではないので、毎日ちゃんとやればすぐに回せるハズです(わたしは一時期、麻雀ゲームとかに浮気してしまったりしたが……)。
午前Ⅱは過去問の使い回しが多々あり、3周もすれば問題文の序文を読むだけで選択肢が選べるようになる。というかそれくらいになるまで繰り返し解きたいところ。
午後対策は『ネスペ』シリーズ
午後問題対策は言わずと知れた『ネスペ』シリーズに大変お世話になった。
本シリーズは多くの合格経験者がオススメする有名どころの過去問題集で、各年の過去問をめちゃくちゃ詳しく解説してくれてるのが特徴だ。
わたしは『ネスペ27』、『ネスペの基礎力』(28年相当)、『ネスペ30』の3年分を3回繰り返すことを目標にスケジュールを立てて、取り組んだ。
特に『ネスペの基礎力』がめちゃくちゃ良かった。本書は例年と少し毛色が違って「午後問題の得点+20」をコンセプトに、ネスペ午後に必要な基礎的な知識をQ&A方式でまとめてくれている。それに加えて28年の午後Ⅱの過去問解説付き。
Q&Aに回答する形で、基礎知識の解説をしてくれるのだが、この問いかけが絶妙で「合格するためには絶対答えられないといけないはずなのに、うまく説明できない……」ところをついてくる。いかに自分が基礎知識をおろそかにしていたかを痛感した。
この1冊ですべての網羅できるわけではないが、「得点+20点」のコンセプトには偽りのない良書。おすすめです。
合格の決め手
わたしがやった勉強法は一言でまとめると「参考書で一通り知識を入れて、あとは過去問を解きまくる」ということ。記事冒頭で述べたように、目新しいやり方ではなく、よく聞くやり方だと思う。
そんな中でも、工夫したところが2つある。それは「まとめノートを作らないこと」と「ポイントとなる用語や概念はAnkiを使って自分で説明するクイズ形式にして、覚えたこと」だ。
まとめノートは作らなかった
勉強する時にまとめノートを作るか?どうか?これはなかなか議論が尽きないテーマだ。わたし個人としては結構、ノートを作りたい派だ。
ただ今回のネスペに向けては作らなかった。覚えるべき知識が多すぎて、まとめようとすると時間がかかり過ぎると思ったので。
暗記Webアプリ「Anki」を活用した
ノートを作らない代わりに使ったのがWebアプリの「Anki」。
これは名前の通り暗記帳を作れるアプリで、カードの表面と裏面を自分で決めて、登録することができる。
スマホアプリとしてもあるが、Webアプリとして使えるのでブラウザからアクセスすれば、PCでもスマホでもどちらからでも使える。
この「Anki」にポイントとなりそうな用語や概念をクイズ形式で登録して、毎朝通勤時間を使ってめくっていた。こんな感じ↓↓↓
もちろん裏面の説明を一字一句暗記したわけではなく、だいたい近しい内容を自分の言葉で思い出せればOK。
「Anki」のスーパーなところは、忘却曲線に基づいて、忘れかけてるタイミングでカードを出してくれるところ。ユーザーはカードを消化していくだけで、脳科学に基づいて効率的に記憶できてしまう。あ、すばらし。
わたしはこのやり方によって、各用語の意味からパケット構造の中身までも無理なく覚えることができた。
別にネスペに限らないと思うが、どんな資格試験もは基礎的な知識を覚えていないと、応用問題は解けない。
「覚えている」というのは教科書的な文言を丸々暗記していることではなく、自分で噛み砕いて説明できるくらい「理解できている」かだと思っているので、このやり方は自分がどこまで理解してて、なにが理解できてないか把握するのにも役立った。
スマホさえあれば、すぐに復習できるのも大きな強みだ。
やってはいけない勉強法
落ちた去年(2018年)と比較して、コレはイマイチだったなぁと思う勉強法もある。それは自分のレベルに合ってない問題集で勉強することだ。
実は『ネスペ』シリーズを購入する前に使ってたのがコチラの参考書↓↓↓
各分野の解説が程よくまとまっている、かつ過去問題が豊富にそろっており問題集としては優れているのだが、いかんせんわたしには難しかった。解答の解説を読んでも理解できない文章が多々あったのだ。
今ならわかるだろうが、当時は解説を読んでもチンプンカンプンというのは、結構なストレスでモチベーションの低下にもつながる。都度ネットとかで調べるにしてもなかなか効率が悪かったし、根本的に理解できてないので知識UPにつながっている感もゼロだった。
そのへん、『ネスペ』シリーズは解説がこれでもかというくらい丁寧なので、とてもよかった。問題が充実していることも大切だが、解答の解説を読んであまりにも理解できない問題集は使わないほうがいいと思う。
勉強時間
さいごに今回の試験に向けた勉強時間について。前述したようにわたしは仕事がらネットワークに関して全くの素人ではないし、去年も受験しているので、その知識の貯金もあったと思う。
なので一概に「これくらい勉強すれば合格できる」という指標にはならないと思うので、参考程度にとどめておいてほしい。
記録アプリによると今年6月から試験勉強を始めて53時間程度勉強してる。
一応「平日1時間、土日どちらか2時間」という目安で取り組んでいたが、6月からの計算だと全く足りてないので、コンスタントにはできてなかったんだろう。
通勤時間を駆使してる分、平日の方がしっかり勉強してた。
ネスペは1年に1回しか受けられず、勉強時間も長いのでモチベーションの維持も大切になってくる。あまり早くから初めて後半息切れしないようにしたいところ。
さいごに
以上!わたしがネスペ合格のために実践した勉強法でした。合格ラインギリギリだったし、資格が取れたからどうこうってわけではないんだろうけど、でも勉強の過程の中で確かに体系的に知識をまとめられた実感もあるし、仕事へのモチベーションも上がる。
ぜひ今後ネスペを受ける人の参考になればと思います。その他聞きたいこと、気になることがあればコメントやTwitterで聞いてくださっても構いません。