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【書評】『超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由』| 読めばあなたも筋トレがしたくなる一冊

唐突だが、読者の皆さんは「筋トレ」をしているだろうか?しているよ!という方は、きっと様々な目的のもと筋トレをやってると思う。出てきたお腹を引っ込めたい!夏の海に向けて、美しく引き締まった身体にしたい!モチベーションは人それぞれだ。

 

逆にやっていな人にも、理由はあると思う。めんどくさいし、中々時間は取れないし、そもそもやる必要性を感じないって人もいるだろう。

 

しかし、どんな人であろうと、本記事で紹介する『超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由』を読めば、「なぜ自分は今まで筋トレをやってこなかったんだろ」と思うこと間違いなし。そんな一冊。

超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由

超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由

 

こんな人にオススメ

本書は以下のような人にオススメ。

  • 自分の中に他人誇れるようなものがなく、自信が持てない人
  • 毎日なんとなく働いてて、自己成長が実感できず悶々としている人
  • 別に筋トレなんかする必要ないと思っている人

そんな人達に、本書では人生を変える解決策として「筋トレ」を推奨している。

 

科学的根拠とともに紹介される筋トレの絶大な効果

「筋トレすれば、自信がついて全てが解決する」これだけ聞くと怪しい壺売りと同じなだが、実際に本書を読むと本当にそう思えてきてしまう。なぜならば、本書では

筋トレが脳に会える影響を科学的な根拠をもとに紹介している。

 

本書は主著者のTestosterone氏と早稲田大学院で最新のスポーツ科学を研究している久保孝史さん、そして、インタビューアとして福島モンタさんの3人にる会話形式で進む。各章の冒頭でTestosterone氏の筋トレにまつわるメッセージや福島さんの疑問に対して、久保さんが科学的根拠で補足してくれる。

 

例えば、「第8章 自信がない人は筋トレをしろ」にでも、福島さんの疑問に対して研究結果から筋トレの効果を説明してくれている。

──筋トレをしている人は基本的に自信満々で、ポジティブな人が多い印象です。

 

筋トレを行っていると自分に対する評価が高くなる、という研究があります。Velezら(2010)は16歳前後の男女28名を対象とした調査を行いました。

 

その研究では、男女を筋トレをする群とそうでない群に分け、筋トレをする群では12週間、週に3回の筋トレ(ベンチプレスやスクワットなどを10─15回、2─3セット)を実施しました。その結果、筋トレをした群は筋力が向上しただけでなく、自分自身と自分の体に対する自己評価がトレーニングをする前と比べて有意に向上したのです。

 

『超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由』より 

筋トレが最強のソリューションである理由

筋トレが人生を変える理由として、科学的根拠な根拠を脇に置いたとしても直感的に言えることがある。

それは筋トレほど、わかりやすい成功体験のサイクルはないということ。

 

「身体を鍛える」→「結果が目に見えて、身体に表れる」→「より筋力をアップするために、食事や日々の生活習慣に気を使う=自分をコントロールする」→「過体に対して結果がついてくるので自信がつく」→「また身体を鍛える」→(以下繰り返し)

 

努力が目に見えて、筋肉という形で自身の身体に結果として表れるので自信が持てる。シンプルだが、ここまで確実な成功体験プロセスは早々ない。筋トレは嘘をつかない、というのを改めて本書を読んで痛感させられる。

 

対話形式ゆえに純粋な読み物としても面白い

本書は読み物としても面白い。著者Testosterone氏は筋トレの義務化を主張するほど、筋トレによる絶大な効果を信頼している。実際、Testosterone氏の経験と情熱の込もったメッセージには、説得力を感じる。

 

一方で、もちろんキャラもあると思うのが、若干脳筋的なところがあり、本当に筋肉さえあれば、個人が抱えている問題だけではなく、世界的問題も解決できるとまで言っている。それは言いすぎだろう、と読者の声を福島さんが科学的な目線で代弁してくれ、冷静にツッコんでくれる。この掛け合いがコミカルで面白く、スイスイ読めてしまう。

 

例えば、こんな感じ。

はっはっは。ついに俺の「上司も取引先もいざとなれば力ずくで葬れると思うと心に余裕が生まれ落ち着いた対応ができる」説が証明されたな!(中略)

勘違いしている人が多いが、実は強ければ強いほど余裕があるから優しく落ち着いた対応ができる。筋トレして皆の攻撃性が下がれば、世界はもっと平和になるな。ーTestosterone氏

 

研究により筋トレすれば攻撃性が下がることは証明されていますが、原因は明らかにされていません。自尊心が増したことやストレスが軽減したこと、様々な要因が絡み合って攻撃性が下がったのでしょう。よって、「上司も取引先もいざとなれば力ずくで葬れると思うと心に余裕が生まれ落ち着いた対応ができる」説が一因である可能性は否めませんが、この研究では証明できません!Testosteroneさん、あなたは間違っています!謝ってください!ー久保さん

 

『超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由』より

Testosterone氏、ここだけ読むと相当やばいやつ。

まとめ

ワタシはビジネス書が大好きなのだが、ビジネス書には2つのパターンがあると思っている。1つは実用的なノウハウやスキル、知識が身につく教養書な本。もう1つはマインドや考え方に呼びかけてくれ、モチベーションをアゲてくれる栄養ドリンク的な本。

 

後者に関しては、一時的な効果であり、意味がないという意見も少なからずあるだろうし、ワタシもそう思うときは多々ある。それでも本一冊読むだけで、やる気が出たり、明日から頑張ろうと思えるのなら、やはり価値はあると思ってしまうし、中々やめられない。

 

本書はもちろん筋トレの効用を科学的に学べる一冊ではあるのだが、位置づけとしては後者の栄養ドリンク的な本だ。それもその辺の下手なビジネス書を読むよりよっぽどアガる。自分も筋トレを通して、人生を変えてみようと必ず思うはずだ。

 

ワタシはどちらかといえば、もやし体型なのだが、元々身体を鍛えるのは嫌いじゃなかった。社会人になってから時間がないことを理由に、特に何もやっていなかったが本書を読んで、また筋トレを習慣にしている。

 

例え筋トレに興味がなくても、なんとなく今の自分に満足できない、そんな人には是非読んでもらいたい1冊だ。今ならkindleのPrime Readingサービスで無料で読むこともできる。