【書評】『頭が冴える! 毎日が充実する! スゴい早起き』
Kindle unlimitedで塚本亮さん著の『頭が冴える! 毎日が充実する! スゴい早起きる! スゴい早起き』を読んだので紹介したいと思います。
本の概要
早起きのメリットと早起き生活を実現するためのメソッドが書かれたビジネス書。
構成は第1章に早起きの効果と筆者の体験談を交えた人生への恩恵が書かれている。
2章目以降は心理法則に基づいた仕組み化のコツ、トリガー、活用法、習慣の観点で早起きできる人間になるための具体的な方法が続く。
本書を読んで欲しい人
当然早起きしたい人向けの本。
特にこれまでに早起きや睡眠をテーマにした本を読んだことがない人には、モチベーションからメソッドまで網羅的に学べてオススメだ。
人によっては早起きする目的やメリットは十分わかってるから、メソッドだけ教えてほしい!という人もいるかもしれない。そういう人は第1章は丸々飛ばしても全く問題ない。
本書の面白かったところ
本書では早起き生活を送るキーワードとして、「動機」「睡眠」「リズム」を掲げている。
読んでいて特になるほどなっ!と感じたのが「動機」の部分。要約すると早起きの目的を明確にせよ、とよく聞く内容になってしまうのだが、その目的の決め方が大切だと感じた。
目的を決めるときは、「不快からの逃避」ではなく、「快の追求」をもとに考えるのがポイントです。このほうがモチベーションが飛躍的に高まるためです。
つまり朝起きてやりたいことが、ジョギングすることだったとしても「ジョギングしないと太っちゃうから早起きしよう」といったネガティブな姿勢ではなく、「気持ちのいいジョギングしたいから早起きしよう」とポジティブな考えで目的を意識した方が起きやすいというだ。
これはわたしも経験があって、いちばん早起きが続いてた時期は、「早起きするとドトールのモーニングセットをゆっくり優雅に楽しめる」というモチベーションが強かった時だった。ドトールのモーニングが一種のご褒美になってたわけだ。
脳はその行為が身体に良いか/悪いか、人生に良い影響を与えるか/悪い影響を与えるかは一切判断できない。
というのはこれまで読んできた多くの習慣本(「習慣」をテーマにしたビジネス書)でも書かれていたことだった。
脳が考えるのは、その行為が脳にとって快か/不快かだけだ。なので、早起きも快につながる行為になるように、目的を持ち達成できたらご褒美をあげるとよいようだ。
その他のキーワードである「睡眠」「リズム」については、「寝る前にスマホを見ない」とか「起きたらすぐに日光を浴びる」といった内容が書かれている。
これまで一冊でも早起き・睡眠テーマにした本を読んだことがある人なら聞いたことがあるかもしれない。
著者の紹介
著者はベストセラー『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』の著者、塚本亮さん。
偏差値30の問題児からケンブリッジ大学修士号を取り、ビジネス書作家としても成功した塚本さんは、まさにビジネスマンの憧れの姿かもしれない。そんな塚本さんは成功の秘訣のひとつとして、早起きだと主張している。
早起きができたからといって成功するわけではないと思うが、「世の中で結果を残している人は朝型が多い」という話はむかしっからよく聞く話なので、ひとつの真理なんだろう。
さすがビジネス書を書くのにも慣れており、本書も平易な文体でとても読みやすかった。長くても1時間程度で読めるはずだ。
さいごに
「早起き」もビジネス書のテーマとしては、ずーっと廃れないですよね。毎年必ず出ている気がします。
それだけビジネスマンが早起き生活やりたい!けど、なかなか習慣にできない……そんな行為なんだろうなぁと。
記事冒頭で早起き本を読んだことない人にオススメしたが、逆にたくさん読んできたけど、なかなか続かなかった人もあらためて栄養ドリンク的に本書を読んでみるのもよいかもしれない。グッとやる気が出ると思いますよ。
余談
今回人生ではじめて拾い読み・パラパラ読みを実践してみた。
貧乏性なわたしは、ついつい買った本は初めから最後まで通しで読んでしまう。
でもだいたいどの読書術をテーマにした本にも「本は最初から全部読むな」とか「2割残ればいい」とか書かれている。
確かに知っていることに時間をかけてしまっていては読書の費用対効果はどんどん下がってしまう。
ということで今回は思い切って、
- 記事になりそうなところ
- 気になるところ
- 本書に対する自分の目的を満たせるところ
以外は、バッサリ飛ばしたり、サーっと読み済ませてみた。
やはり終わった今でもムズムズするというか、気持ち悪い感じは拭えないが、時間は有限。その本に対する優先度の重さによって、拾い読みと熟読をきちんと分けていけたらと思う。